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佐々木蔵之介(18)
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この映画は7月に入ってすぐ観たので、ちょっと時間が経ってしまった感想です。
このところは、集中豪雨や竜巻といった自然の凄まじさをまざまざと見せつけられるようなニュース映像が多くて… 木村大作監督とスタッフが執念で撮ったあれだけの映像も、なんだか今ではちんまりした印象になってしまっています^^; そして、大雪山で10人の方が亡くなった痛ましい遭難事故。 「劔岳 点の記」という映画のことを考えるときに、どうしても、大雪山でのことも思い出さずにはいられないんですよね… というのも、大雪山の事故の背景には、中高年の登山ブームや百名山ブームがあるといわれてるでしょう? この映画の観客動員数(今週にも200万人を突破するのではないかといわれている)を支えてるのも、中高年の登山ブームや百名山ブームだったりするのかな~と思うもので。 私が観にいった映画館は入り口がスクリーン側の前の方だったのですが、入ったとたんに、座席という座席に60歳くらいの方々が座ってらして一斉にこっちを見るので、ちょっとびびってしまったなんてこともありました^^; そんな中高年に支持されるコンサバな映画を観にいこうと思った理由は、 まず、うちのTVがショボイので、そんなに映像がいいと評判の映画なら、映画館で観ておこうかな~と思ったから^^; 「落下の王国」の時も、結局DVDで観たのですが、やっぱり映画館で観とけばよかったと後悔したので、今度は後悔しないようにするぞ~、って思ったんですね。 それから、私は子どもの頃の遠足くらいしか登山ってしたことのないひとなので、山を登るということの素晴らしさみたいなことをこの映画で味わいたいな~と思ったのが、ふたつめの理由。 観る前のネットでの評判は、もっぱら「映像は素晴らしいけれど、演出はいまいち」というものだったんですが、それにめげずに観に行ってみました。 ここから<ネタバレ注意!>です。 で、実際に観てみた感想はどうだったかというと、映像はまあまあ、だったかな。 なんて、ものすごく苦労に苦労を重ねて撮った貴重な映像だということを知っててこう言うのはとっても申し訳ないんですけど、雄大な自然や絶景の映像って、見事であればあるほど絵ハガキっぽいんですもん。 でもね。 その絵ハガキみたいな風景の中に、浅野忠信や香川照之が立っていると、俄然、すごいな~って鳥肌ものの感じになるんですよね^^ そこが、やっぱり、上空にヘリ飛ばして撮った"絵"とは全然違う。 山岳写真家の大御所で白川義員さんて方が世界百名山を撮ってますけど、TVでヘリから撮ってる様子を観て、ちょっとなあ~んだって思ったことがありました。 今や、雄大な景色とか、大自然の眺望とか、巷にあふれちゃってるので、ちょっとやそっとじゃ感動なんてしないですもんね^^; 紅葉の鮮やかな池の平も、眼下に雲海の広がる天狗平も、万年雪の劔沢雪渓も、その場所に浅野忠信演じる柴崎芳太郎や、香川照之演じる宇治長次郎がいることで、観るものに迫ってくるような映像になってたと思います。 パンフレットに、木村大作監督の、こんな言葉が載っていたのでご紹介しておきますね。 浅野さんが最初の頃に「これは山を観ているだけの映画ですか」と聞いてきたことがあるんですよ。「そうだよ。それじゃあだめですかね~」と答えたけれど、これは自然の中にいる人間たちの佇まいを撮った映画だと思うんです。では"佇まい"とは何だという話になるけれども、例えば山にいる時に遠い目をして立っている浅野さんを見るとね。その立ち姿だけで、その人の人間性を感じるんです。浅野さんを始め、この映画に出てくれた俳優さんたちには、そういうそれぞれの佇まいがあると思う。それが観客の人にも伝わると嬉しいんだけれどね。 はい。木村監督、しかと伝わってきましたよ~^^ ほんと、この映画は、上で監督が説明してらっしゃる通り、『自然の中にいる人間たちの佇まいを撮った』映画だと思いました。 だからね~、この映画のことを演出がいまいちとか指摘してるひとは、そこらへんのとこが解ってないんじゃないか、なんてまた偉そうなこと言ってますけど思っちゃうんですよ。 まあひとそれぞれ感じ方は違うものですけど、私はこの映画で、大自然に立つ俳優さんたちの佇まいを楽しむことができました^^ 中にはね~、名カメラマンだから、映像はいいけど演出はダメなんじゃないの、という固定観念に囚われちゃってるひともいるんじゃないって思っちゃうんですが^^; 私が演出で気になったのは、むしろ絶賛されてる宮崎あおいのシーンでした。 なんでも、明治村で行われたそのシーンの撮影の時だけ木村監督はヒゲを剃って照れくさそうに演出してたそうなんですが、「宮崎さんの色っぽいところが見たい」だなんて、そりゃあ監督の好みなだけでしょ!って突っ込みたくなりましたよ^^; 宮崎あおい扮する柴崎の妻、葉津よは、可愛い妻の役どころでしたけど、それにしても可愛すぎ! 明治の妻なのに、あんなにラブラブでベタベタしちゃうの~って思いましたよ。 そういえば、宇治長次郎の妻、佐和を演じた鈴木砂羽もやたら色っぽかったし^^; 木村監督、女優の演出だけは?かもしんないです^^; あと、ちょっとなあ、と思った点をあえて挙げるとしたら、物語の展開かな~ たぶん、原作がそうなのかもしれないし、測量というものがそういうもので仕方ないのかもしれないのですが、劔岳そのものの登頂にはなかなか至らないで、その周辺の山々に三角点を設置することの繰り返しだったりしたでしょう? それから、測量隊の人々は、雪崩にあったり、難所で滑落したり、悪天候でベースキャンプを見失ったり、様々な苦労を重ねるわけなんだけど、そういったアクシデントが次へのステップに繋がるのかな~と思って観てると、これが繋がらなくて、どのエピソードもぶちぶち切れてしまっている印象でした。 苦労して登って三角点を設置したかと思うと麓の温泉旅館に下ってきたり、たとえ測量というものがそうなんだとしても、もう少し事の経過を整理してくれてたら… そしたらエピソードが積み上がっていって、物語もピークへと向かったのかなと思うんですよ。 そういったあれやこれやのせいで、ずいぶん盛り上がりに欠けた話になっちゃった気がする。 やっとついに劔岳に登頂!、というシーンも、長次郎たちと一緒に登頂の瞬間の感激を味わうぞ!と思ってたら、何だか肩透かしみたいなストップモーションで処理されちゃってたし。 さらに、あの手旗信号。あれは無いですよ。どっちらけになりました^^; 山を登り終えたときのときの感激みたいなものは、そんな訳であまり味わえなかったかな~ ちょっと前にTVの「世界の果てまでイッテQ」でイモトがキリマンジャロの登頂に成功した様子をやってて、そん時は彼女の頑張りにけっこうウルウルきたんですけどね^^ と、ついついいつものクセでダメ出しもしちゃいましたけど、まあ観ていてそんなに問題ってほどでもなくて、おおむね穏やかな気持ちで映画を楽しむことができました^^ 浅野忠信。よかったです。彼を大根役者だと思うひともいるかもしれないけど、あの感情を表に出さないところが、ひたすら測量にかけた明治の男っぽくてよかった。木村監督もおっしゃってたように、山に立つ彼の佇まいが素晴らしかったです。 香川照之。「ディア・ドクター」の感想で書きましたけど、このところ本当に出過ぎという感じで、出るたびに違う役作りで見事に演じてくれるんですが、さすがに顔は見飽きてきました。それでも、この長次郎役はよかった。誰よりも山を知る人物でありながら、ひたすらに腰の低い男、いいなあと思いました。 仲村トオル。正直、彼は「K20 怪人20面相・伝」みたいな話が似合うというか、リアルな役づくりはどうかな、という気がしますが。まあ、今回の小島烏水役はけっこう浮世離れした感じだったので、彼でよかったのかな。 松田龍平。彼も、山の大自然より、「青い春」やPOPな「蟹工船」の世界のほうが似合ってる役者さんかな。でも、意外な感じでしたけど、山登りは楽しかったそうです。「空気の変化や光の変化で景色が変わるのを見てるだけで飽きなかった」とのことで、ちょっと彼の見方が変わりましたね。 その他、新井浩文が出ていましたけど、どうでもいいような新聞記者の役でもったいなかったなあ。 あと、小市慢太郎が日本山岳会の一員で出てましたね。 それから、長次郎の息子役の田本清嵐、どこかで観た顔と思ってたら、「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」で、加藤兄弟の末の弟を演じてた子でしたね。父親の長次郎との葛藤がほとんど描かれないままで、こちらももったいない役でした。 「劔岳 点の記」公式HP allcinema「劔岳 点の記」 my評価 :★★★ (★五つで満点、☆は★の半分)
by do-little
| 2009-07-28 04:39
| ■劔岳 点の記
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